白昼夢

小春日和の冬の午後。
真っ白く光る巨大な岩のようなものが
上から降ってきた。
押しつぶされてはいないがとにかく重い。
無限に重い。
あっちの世界に踏み入れているのか。
もはやこの世ではない。
いても立ってもいられず
トイレへ駆け込んだ。
ひきかえした。
お姉ちゃんがいた。
ここはこの世だった。
安心した。

幼い頃こんな白昼夢を何度となく見たことがある。
大きくなるにつれそれを見なくなった。
そんなもの見たなんて誰にも言えなかった。
これはなかったことにしよう。
なかったことなんかにしなくていいよ。
君が見たものは君が見たことだから。



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遠い思い出 | コメント(2) | トラックバック(0) | 2013/01/30 08:14
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